覇を成せない私達とキングダム

キングダム、19巻を読んでるけど私には人望がないよね。

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覇を成したい。多分そんなおおそれたことではないけど、私にとってはそれが「普通に出世して普通に結婚して」みたいな話だっただけで。
信は飛信隊として三百人の隊長で、将軍にならねばと焦ってる。覇を成そうとするためには力がないとやっていけないし、力があっても人望が付いてこないとどうにもならない。
私には人望がなかった。高校生の頃からそう思ってた。どこにもそれなりに居場所がなく、慕われることなく生きてきた。家族という身内と数人とも呼べない友人がいて、それでも慕われない。
信はそんなに強くもなく、泥臭く、それでいて人望は強かった。慕われるタイプの人望ではなく、上の人を納得させるだけのナニカと政と王騎将軍に出会える運があった。
私には人望がない。他人を引っ張る力はもちろん無いし、他人と仲良く共通の物事を進めるだけの力もなかった。なごやかに、なごやかにダンスを一定のリズムで踊って、フォークダンスの列から外れないように生きれず、道端に墜落した蛾のように死ぬときを見つめながら力なくバタバタと羽ばたくような動きをして、それでいて飛べることなく暮らしている。
就活の面接で空白の期間を聞かれしどろもどろになりどこにも好かれず三社連続で落ちた。取り繕えないので、百社やってもそうだろう。どん底である。
障害者雇用なら……………でも、私に人間を率いれるだけの人望があるだろうか。その前に、下働きとして一旗あげるだけの力が残ってるだろうか…………………………………………

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王騎将軍の最期に泣けるって、そこそこの苦労しかしてこなかったのだろうね。毒づく。王騎将軍の最期で泣けるなんて羨ましい。

キングダムに重なる人生送ってるやつキングダム読んで泣くくらい弱くちゃ生き抜いてこれなくない？

— ぽち山 (@pochiyama) 2019年8月1日

泣いてスッキリしただけだと生き抜けない。ある程度の覇を成した者が最期まで成していて羨ましい。イチミリだけでも分けてほしい。心底恨めしい。でも、私だって「普通に就職したいなら、キツいしもたついてる暇なんて無いよ」って言われて泣いたけど、王騎将軍の最期で泣くのは違うなって思った。
覇なんて、成すか成せないかの違いでしかなく、私は成せないほうの人間で、今は下を向いて生きている。信の「天下の大将軍になってやるッ！！！」という気持ちに圧倒されて、でも定期的に読みたくなってしまう。卒論のためにサイエンスなサイトを巡って、でもまったく歯が立たずはてなブログなんて書いてる。
成せない私にも余生は広がっていて、「駄目なら生活保護でワインを飲もう！！！！」なんてわりきれるほどカッコつけないで生きていくことが難しい。この世の中には成せない人間のほうが多いし、成したつもりにすらなれず空ばかり見上げている私達は、捨てられたガラクタのように、道端に倒れたの蛾のように、それでいて腐らず生きていかなければならないのだから人生って難しいよね

まぁ、転げ落ちたところから這いあがるにはそりゃ力がいるし、登ったら当然強くなってるでしょって話でもあるんだけど。「腐らず頑張れ」って言葉、心の内でどうしても反発しちゃったけど、金言だったなぁ…。

— 借金玉 (@syakkin_dama) 2021年4月22日

今日はパチンコ打ったけど、明日は書くぞ（という雰囲気の言葉）が氏に回り回って刺さったりしたのだろう記述が前にあった。腐らないで生きていく。信みたいじゃん。信は運と才能に恵まれてるし、私だってそんなに悪くないのかもしれない。そう思うことにする。